仕組み
プレイヤーがメッセージを送るたびに、Yumina の中では次のことが起きます。
サイクル
プレイヤーの入力(メッセージを送る、または画面のボタンを押す)
↓
① エンジンがプロンプトを組み立てる:設定 + 変数 + 会話履歴
↓
② AI が返信を書く:物語の本文 + [状態ディレクティブ]
↓
③ スマートトラッキング:小さなアシスタントがいまの展開を読み直し、変えるべき数値・流すべき音楽・出すべきシーン画像を補う
↓
④ エンジン:変数を更新 → ビヘイビアをチェック → ビヘイビアの効果を実行(数値を変える、設定をオンにする、効果音を鳴らす、通知を出す……)
↓
プレイヤーに見えるもの:物語 + 更新された画面 + 音楽と画像
↓
次のターンへ1 ターンを具体的に
サバイバルホラーで、プレイヤーが「ポーションを飲む」と入力したとします。このターンに起きることを順に見ていきましょう。
① エンジンが組み立てるプロンプト
エンジンは、あなたが書いたもの・変数・会話履歴をひとつのプロンプトにまとめて AI に送ります。
// —— あなたが書いた設定 ——
[system]
あなたはこのサバイバルホラーゲームの語り手です。文体は冷たく抑えめに、
五感の描写を多めに。プレイヤーの行動を代わりに決めないこと。
[system]
長く放置された松崎療養所。1987 年の冬に閉鎖された。
プレイヤーは行方不明の友人を探しに山へ来た大学生。
// —— あなたが定義した変数(エンジンが AI にわかる形に自動で変換)——
[system]
<behavior-rules>
[health] プレイヤーの体力。負傷すると 10〜30 減り、休むと 5〜15 回復する
[sanity] 恐ろしいものを見ると 5〜15 減り、休むと 5〜10 回復する
</behavior-rules>
// —— 会話履歴 ——
[user]
ドアを押し開ける
[assistant]
誰かの手があなたの手首をつかむ。その肌は異様に冷たい...
[user]
ポーションを飲む
// —— 現在の状態(毎ターン更新)——
[system]
<game-state>
health: 45
sanity: 30
day: 3
</game-state>② AI の生の出力
ポーションが喉を焼くように流れ落ちる。けれど、体はずっと楽になった。
[health: +20]③④ プレイヤーに最終的に見えるもの
ポーションが喉を焼くように流れ落ちる。けれど、体はずっと楽になった。
❤️ health 45 → 65
エンジンは AI の出力から [health: +20] を取り出して状態に反映し、発動すべきビヘイビアがないか(体力満タンで何か起きる?)を確認します。それからディレクティブを本文から消して、きれいな物語だけをプレイヤーに見せます。
もし sanity で精密トラッキングをオンにしていたら、物語を書く AI はこの値に手を出しません。代わりにスマートトラッキングのアシスタントが展開を読んで判断します。ポーションを飲むのは怖くないので、正気度はそのまま。
カードの中身
キャンバスの上では、1 枚のカードは上から順にこんな構成です。

1. オープニングと設定:AI が読むもの
オープニングは、プレイヤーが最初に目にする文章です。設定は AI に向けて書くもので、キャラクターの説明、世界の設定、文体の指示はどれも設定です。
設定は 毎ターン送る こともできますし(世界の背景など)、話題に出たときだけ送る こともできます。たとえば酒場の設定にキーワード「酒」を付けておくと、プレイヤーか AI が酒の話をしたときだけ、その設定が AI に届きます。話に出なければ送られません。
2. 変数:物語が覚えておくこと
変数はゲームの状態です。体力、金貨、現在地、好感度、持ち物など。AI は毎ターンいまの値を読み、返信の中でシンプルな ディレクティブ を使って更新します。
盗賊の刃があなたの腕をかすめる。
[health: -15]
[location: set "暗い森"]プレイヤーに見えるのは物語だけで、角括弧のディレクティブはエンジンがこっそり回収します。あなたは、この変数が何を表すか、どう変わるかを普通の言葉で書くだけ。たとえば「物理ダメージを受けたら 10〜30 減る。1 ターンで 30 を超えて変えない」。ディレクティブの書き方は、エンジンが AI に教えてくれます ( •̀ ω •́ )✧
変数はひとつにつき毎ターン AI のプロンプトを 1 行使うので、使わないものは追加しないでください。
→ 変数
3. ビヘイビア:エンジンが自分で動かすこと
ビヘイビアは、AI が忘れがちなことや、正確に計算したいことを担当します。AI は関わりません。
- 条件 体力が 10 を切る → 「死にそうだ!」と お知らせを出す
- 条件 好感度が 80 に → 恋愛方向の設定を オンにする
- 毎 5 ターン → 雷の音を 再生
- プレイヤーがお酒を買うボタンを 押した → 金貨を 5 枚 減らす
→ ビヘイビア
4. シチュエーションと AI:カードの中の別の場所と、別の声
内容が増えてきたら、一部を シチュエーション にまとめられます。ダンジョン、章、サブストーリーなど、特定のときだけ有効になり、それぞれ専用の記憶を持つこともできます。
どのカードにも、最初から話し手の AI がひとりいます。ほかの AI を追加して別々のシチュエーションに置いたり、同じ場所でグループチャットさせたり、裏方で黙々と帳簿をつけさせたりもできます。
5. プレイヤー画面、画像、音:プレイヤーが見て聞くもの
何もしなければ、プレイヤーが見るのはシンプルなチャット画面です。たいていのカードはこれで十分です。
もっと作り込みたいなら、プレイヤー画面 でテンプレートから開始ページ、ステータスパネル、持ち物、地図、スマホのメッセージなどを組み立てられます。コードは要りません。シーン画像や BGM、効果音を用意しておけば、物語がその場面に来たときに AI が自分で出してくれます。
→ プレイヤー画面 · ビジュアルとオーディオ
AI が読む順番
毎ターン AI に送られる内容の、おおよその順番です。AI は 最初と最後 に一番注意を払い、真ん中は見落としがちです。
| 順番 | 内容 | キャンバスでは |
|---|---|---|
| 1 | 毎ターン送る設定(キャラクター、世界、語りの指示) | キャラクターと世界 |
| 2 | プレイヤーのペルソナ(名前、外見、背景) | プレイヤー自身の設定。あなたは関係なし |
| 3 | プラットフォームの指示(変数のビヘイビアルールを含む) | 自動で生成 |
| 4 | 会話例 | 注入先が「会話の例」の設定 |
| 5 | このターンに話題に出た設定、条件を満たした設定 | キーワードロア、条件ロア |
| 6 | 記憶の要約、ほかのシチュエーションから渡されたもの | シチュエーションの記憶の設定 |
| 7 | 直近の会話 | 自動 |
| 8 | ビヘイビアが追加した文、数値と前ターンからの変化 | ビヘイビア、変数 |
| 9 | 最後に置く念押し(出力形式、文体の決まりごと) | 注入先が「最後に置く」の設定 |
あるターンで AI が実際に何を受け取ったかは、プレイテストの「AI が受け取ったもの」で確認できます。上の区分ごとに分けて、それぞれの大きさも表示されます。
AI に手伝ってもらう
AIアシスタント(おすすめ)
キャンバス右上の AIアシスタント は、エディターに組み込まれた AI です。やりたいことを伝えると、設定を書き、変数を追加し、ビヘイビアを組み、プレイヤー画面まで作ってくれます。
「体力・正気度・空腹度のあるサバイバルホラーの世界を作って。プレイヤーは廃病院に閉じ込められている。怖いものを見ると正気度が下がる。正気度がゼロになったら、AI は幻覚を描写すること。」
設定、ビヘイビアルール付きの変数、正気度ゼロで発動するビヘイビアまで作ってくれます。できあがったら自分で一度手を入れると、そのまま使うより良くなります。
自分の AI
Claude、ChatGPT、Cursor、Claude Code に慣れているなら、上部バーの AI を接続 から、その AI があなたの Yumina に直接ログインできます。カードを読んだり書き換えたりでき、変更は開いているキャンバスにリアルタイムで表示されます。
